飛行機雲

私の中のひこうき雲は20代の夏に見た交差する長い長いひこうき雲を思い出します。
あなたはどうかわかりませんが、多くに人が松任谷由実のひこうき雲ではありませんが、青い空にヒコーキ雲が浮かんでいるとどこか夏の空気をイメージするのではないでしょうか。

空の上を見上げて飛行機雲があると、子供のころからの青空の経験を思い出したりしますが、そんな飛行機雲がどうやってできるのかが気になります。

飛行機雲と言われるだけあって飛行機が通ったあとに白い雲の線ができることはご存知だとは思いますが、飛行機が通ったあとにできるなら空港近くならそこら中に飛行機雲が出来ていてもおかしくないはず。

関西国際空港や羽田空港の周辺の空には飛行機雲だらけになっているはず!!

そう子供の頃は思っていたのですが、残念ながらそうではない事実をそこそこ大きくなってから知りました。

ヒコーキ雲を見たいと思っても意外と見えないものですが、空港の周りには簡単に見えるんだと思っていたから残念に思ったりしましたが、飛行機雲のできる条件があることもあとから知ることになります。

さて空港の近くでは逆に見るのが難しい条件である飛行機雲ができる理由が2つあります。

・1つ目はエンジンからでる排気ガスによって空気中の水分が増えて凝縮して寒さで氷になって雲になる

・主翼の後ろで空気の渦が出来て気圧と温度が下がり、水蒸気の凝縮によって水滴が発生して氷となって雲になります。

2つとも条件を見ると水蒸気が凝縮されることで水滴が発生して氷となっていることが解ります。そこで気になるのは水滴が氷になるには条件ですが、普段わたし達が生活している空間で水分がいきなり氷になることはありませんね。

氷ができるのは冷凍庫か冬だけです。

寒いところでなければ氷はできません。

さて、飛行機ですが空の上に行って太陽に近づいているので熱くなるという人がもしかしたらいるかもしれませんが、残念ながらイカロスの翼のように空の上に行っても溶けることはありません。

空の上に行けば行くほど実は寒くなるのです。

地球の周りにある大気は上空にいくほど圧力が低くなります。圧力が下がると温度も下がる性質があります。

地上では厚い空気の層をまとっていて、空の高いところに行くほど厚い層が段々と薄くなっていくので、体積あたりの空気の温度が下がるのですが、イメージとしては毛糸の隙間ない上着が地上の大気で、毛糸の隙間のある上着が空高いところです。

(あってるのかこのイメージは?)

まぁ、そのためとても高いところを飛行している飛行機はとても寒いところにいることになります。

具体的には5,000メートル以上の上空で発生するようです。

地上から100メートル上空に上がるとだいたい0.6度ほど寒くなるので発生した水滴が一瞬にして氷になるような温度となるマイナス30度以下ぐらいの温度になると飛行機雲が発生するのです。

高いところでしか飛行機雲は発生しないことは分かっていただきましたでしょうか。

この理由から、空港の付近では基本的に飛行機は着陸と離陸を行うので低空に居ることから基本的に飛行機雲は発生しないのでした。